今はNET配信で色んなものがパソで見れるからほんと便利。DVD借りるまでも無く、バンダイ
チャンネルやら何やらでレンタルするのとさして変わらん値段で配信されてる。試し見で数話
見たりも出来るし。
連休中に体壊すという最悪な状況で、外出もままならないので、見てみた。
よく出来てる話だ。とても上手く纏まっていると思う。大抵どんな話を見ても、複線の未回収やら
無理のある展開やらが全く無い話と言うのはなかなか無いものだけれど、これはかなりそういう
部分が少ない話なんじゃないかと思う。
------------以下ネタばれ------------
なんとも切ない話。なんといっても最初から主人公を含め人類全員死んでるから。
動いている者達は量子コンピュータに保存されたデータに過ぎず、最初っからもう話は終わって
いる。最後には肉体を再構成する事になるにしろ、果たしてそれが意味のある事なのかどうか。
それはクローン人間を作ったとして、オリジナルの寿命が尽きる時クローンが引き継ぐにしても、
それは本人以外から見れば一人の人間が永遠に生きるように見えたとしても、オリジナル本人
にすれば普通に死ぬだけである事に何の変わりも無いと言うのと同じ感覚から来る。
つまり自分的にはこの戦いは意味が無い。
だからと言って自分に取ってこの話が駄目かと言うとそういう事では無い。
むしろ意味が無いからこそ尚更良い。主人公達が最終的に勝とうが負けようが最初から勝負
は付いており、それは後から何が起ころうと逆転出来るようなものではない。
その中で単なる数列の集合体であるに過ぎないもの達のあがき全てがが切なく空しく、また
無駄である事からこそ尚更胸に響く。
何がどうなろうと覆らない絶対的な死が最初から作品の前提としてある事で、全編を通して貫く
死の影。それこそがゼーガペインの魅力。
----以下ネタばれなし------
で、話としてはよく出来ており、過不足無くまとまっているのだけれど、今ひとつ話題にならない
のは、多分毒になるほどに甘い部分が無いせいだろうと思う。シズナとキョウの関係など掘り
下げる事も可能だったろうし、メイウーとメイイェンの姉妹などせっかく受けそうな女の子も結構
居るのにほとんどただ出てるだけ。余計な事に尺を費やさず、描き込みもストーリーに関係の
ある部分に限定した割とストイックな作りをしている。
充分に描き込んであるのはカミナギリョーコだけ。
話数として2クールだけなので仕方ないところなんだろうとは思うけど、惜しいと思うのはそんな
ところ。恐らくDVDを買って何度も見てみたいと思うのは、そういう部分に負っているところが
結構あるだろうし。